社労士の勉強中に発生する疑問を解決する質問広場

厚生年金保険法/事業主の届出の期限について

benkei 2012-12-12 19:15:22

素人的な質問で恥ずかしい限りですが、教えていただければ幸いです。

厚生年金保険法27条では、事業主の住所氏名の変更届について、一般事業主は「5日以内」、船舶所有者は「速やかに」とされています。

船舶所有者による届出は「10日以内」とされることが多いのに、なぜ上記届出は「速やかに」とされているのでしょうか?

「10日以内」とされることも、「速やかに」とされることも、旧船員保険法時代の名残りなのでしょうか?

船舶所有者自身が船舶に乗り込んで航海している場面を想像し、だから届出期限が猶予されているのだと暗記していましたが、そうすると、一般事業主より厳しい「速やかに」が説明できず困っています。

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うーん、答えにくい(笑)

船員保険法の船舶所有者の氏名等の変更の届出は、現在も「遅滞なく」なのですよ。そして、その船舶が厚生年金保険法6条1項3号に規定する船舶であるときは、届書にその旨を付記することになっています。つまり、船員保険法の船舶所有者の氏名等の変更の届出と、厚生年金保険法の事業主の氏名等の変更の届出は、原則同時です。

しかし、船舶所有者の場合の厚生年金保険法の事業主の氏名等の変更の届出は、「速やかに」なのですね(笑)

同時に届ける(というか、同じ紙の)届書で、片方が「遅滞なく」で片方が「速やかに」なのですから説明のしようがありません。

厚生年金保険が健康保険とセットになる場合は、健康保険が「5日」だから厚生年金保険も「5日」なのですが、船員保険とセットになる場合は、船員保険が日数を明確に限っていないために、「急いでね」と言う意味で「速やかに」としたのでしょうが、船員保険と同様に「遅滞なく」にしなかったのかがなぜかは、よくわかりません。

と、いうか、厚生年金保険法施行規則は、「遅滞なく」と「速やかに」と「すみやかに」が、明確な基準もなく混在しているのですよ。私の受験生時代は記述式でしたから、本当に嫌でした。

なお、「速やかに」や「遅滞なく」の意味は法律用語辞典に難しいことが書いてありますが、現実の使用例を見ると、少なくとも社会保険の世界ではそんなに厳格なものではありません。「直ちに」と書かれていると少し厳しい感じがしますが、「速やかに」と「5日以内」であれば、「5日以内」の方がむしろ少し厳しい感じがします。

また、実務的には、「5日以内」であっても「速やかに」であっても、事由の発生日から60日を過ぎた届出の場合に、添付書類が求められるケースがある程度で済む場合が多いです。(任意継続被保険者の資格取得等、実務的にも非常に厳格な例もあります。)

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poo_zzzzz 2012-12-13 09:33:00

これまで漠然と、「直ちに」は1日くらい、「速やかに」は2、3日くらいだと考えておりました。

なるほど、実務では「5日以内」の方が「速やかに」よりも厳しいのですね。

立法に混乱があるというお話も、実に興味深いものです。

お忙しいところ、ありがとうございました。

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benkei  2012-12-13 19:34:14

> なるほど、実務では「5日以内」の方が「速やかに」よりも厳しいのですね。

厚生年金保険法施行規則の中ではそのように感じますが…
うーん、うまくニュアンスを伝えられないのですが…

日数を限ってある場合は、通常、その日数があれば、その行為ができるはずだ、と、いう前提があります。例えば、厚生年金の資格取得届で言えば、労働契約の締結時に当該労働者の氏名や生年月日、予定される賃金等は判明していて当然ですから、使用され始めた日から5日以内に届けることに何の障害もありません。

しかしまた、とにかく何をおいても急いで、と、言うような緊急性もありません。

でも、各月の保険料の計算は翌月の月初に始まり、半ばに納入告知しますから、月末近くに入社した場合でも、翌月の5日くらいまでに手続きが済んでいないと困ります。

このような状況から「5日」であると思うのです。

これに対して月額変更届の場合、随時改定の3か月が経過した月(4か月目)の月初には、随時改定の要否や報酬月額は確定しています。しかし、随時改定の対象となる月は4か月目ですから、保険料の納期限は5か月目の月末であり、保険者としては、5か月目の月初までに手続きをしてもらえれば十分なわけですね。ですから日数を限らず「速やかに」と書かれているように思います。

また、初めて当然被保険者の資格を取得した者は、年金手帳を所持しているときは、直ちに、その年金手帳を事業主に提出しなければりませんが、この「直ちに」は、その本来の意味である「何をおいてもすぐにせよ、しなければ処罰する」と、いうほど強いニュアンスではなく、罰則もありません。ただ、資格取得届が「5日以内」ですからそれまでに事業主に届かないと困るわけで、だからといって例えば「3日以内」といった日数を限るのも変な話です。しかし「速やかに」というニュアンスよりも緊急性があるので、「直ちに」になっているように思うのですね。

また、この「直ちに」が、法律用語辞典の意味通りに使われている例としては、労働安全衛生法25条の「事業者は、労働災害発生の急迫した危険があるときは、直ちに作業を中止し、労働者を作業場から退避させる等必要な措置を講じなければならない。 」がありますが、この場合でも、この「直ちに」が、どれくらいの時間的余裕を指すのかはケースバイケースであり、「5分以内に」とか「1日以内に」とかの断定はできないのです。意味するところは「何をおいてもすぐに作業を中止しなさい」と言う意味であり、当然のことながら、可能であれば即時に作業を中止して労働者を待避させなければなりませんが、大規模なプラントなどの場合は、全作業員が突発的に作業を中止した場合、プラントの暴走等でさらなる過酷事故を誘発する可能性があるわけですから、安全に作業を中止するためにもプロセスがある可能性があります。しかしそれには何分かかるか、何時間かかるか、あるいはもしかすると何日かかるかはわからないわけですね。

ですので、「直ちに」と「速やかに」または「遅滞なく」の比較であれば、明らかに「直ちに」の方が緊急性が高いと言えますが、「直ちに」「速やかに」「遅滞なく」のように具体的に期限を書いていない表現の系列と、「○○日以内」と期限を限った表現について、どちらが緊急性があるかという観点で比較しても意味が無いと思うのです。

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poo_zzzzz  2012-12-14 10:14:35

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